持続可能なライフスタイルを提案する生活の木、豊島とコラボし、「Material Loop:植物がつなぐデザインプロジェクト」を実施。

本プロジェクトは、生活の木の製品基準に満たない、本来なら廃棄されるハーブの「残渣(ざんさ)」と、豊島が展開する『FOOD TEXTILE』(規定外・未活用食材から抽出した色素を染料として再活用するテキスタイル)を使用し、新たな製品価値を生み出すことを目的としています。今回は、本学の生活科学部生活環境学科(2025年4月より環境デザイン学部環境デザイン学科)のファッションビジネス研究室(大川知子教授)に所属する3年生9人と、大妻女子大学工芸デザイン研究室の3年生12人が参加。大学横断で4つのチームに分かれ、それぞれが製品提案を行いました。

学生たちがまず取り組んだのが市場調査です。無印良品や3COINS、IKEAなどの店舗で雑貨を見て回りアイデアを出し合いました。「残渣とFOOD TEXTILEをどう活用するか、考えた商品に需要があるかを考慮しながら考えるのが難しかった」という学生たち。約2カ月という限られた時間の中、こまめにミーティングを行い、アイデアを形にしていきました。発想する面白さや企画における目的設定の大切さを実感するとともに、異なる大学の学生同士で協働する難しさ乗り越え、最終発表に臨みました。
かわいいギフトから栽培キット、癒しグッズまで、多様なアイデアが勢ぞろい!
最終報告会では、「素材が旅するレターセット」「あなたとつなぐギフト」「香る土になる菜園キット」「Re:sauna – 森浴癒浄-」とさまざまなアイデアが提案されました。


「素材が旅するレターセット」は、封筒型のレターポーチと便せんのセットです。レターポーチの素材は「FOOD TEXTILE」で、飾りにあしらわれたシーリングスタンプシールには残渣を練り込み便せんには、、紙すきの段階で残渣を加えるというアイデアでした。レターセットという形にすることで、書いた人から受け取る人への思いとともに旅をさせるのがコンセプト。男女問わず、若者からお年寄りまで幅広い年齢層の方に使ってもらえるように工夫した、と学生たちが語りました。また、レターポーチは小物入れとして使えるため、サステナブルでリユースの促進にもつながるという二度おいしいメリットを加え、発表しました。


「あなたとつなぐギフト」は、素材の樹脂に残渣を閉じ込めたヘアクリップと、残渣入りのビーズや『FOOD TEXTILE』の布マスコットで作られたパーツを、自分で自由に組み合わせてキーホルダーを作れるキットの2種類です。「髪を“留める”ヘアクリップは、人と人とをつなぐ絆の象徴。キーホルダーキットは、受け取り手がキーホルダーを作る体験そのものも贈り物にするのが狙い」と、学生たちは商品に込めた思いを語りました。


「香る土になる菜園キット」は、残渣から作った堆肥入りの土と、ハーブの種、『FOOD TEXTILE』を使った布絵本、説明書のセット商品。「布絵本は残渣を説明する内容で、親子で楽しめるのがポイント。植物の香りを感じながら、残渣について知り、自然の循環を体感してほしい。サステナブル消費への意識が高まっている今だからこそ、生活の木の客層に受け入れられやすいはず!!」と、生活の木のブランドとの親和性の高さも強調し、プレゼンを終えました。


「Re:sauna – 森浴癒浄-」は、サウナブームに目を付けたサウナ関連グッズのセット。『FOOD TEXTILE』で作られた持ち運びに便利な巾着の中に、サウナマットカバーと粉砕した残渣を混ぜた砂を使った砂時計、残渣を入れたサシェを詰め込んだもの。学生たちは、「廃材の再利用とサウナでの“リセット”を掛けたアイデアで、セットには『nuku+』という名前を付けました。」サウナでリラックスして心と体を整えることで、誰もが前向きに日常を送れるようサポートできることを考えた商品でした。
最優秀賞は「あなたとつなぐギフト」。メンバーからは喜びの声が!

審査を担当したのは、生活の木マーケティング本部のゼネラルマネージャー・重永創氏とブランディングDIVプレスチーフ・望月佳子氏、豊島の執行役員・渡辺哲祥氏と同社の都築里帆氏の4人。協議の末、「あなたとつなぐギフト」が最優秀賞に選ばれました。
各グループ発表を受け、重永氏からは「既存の顧客あるいは新規顧客を狙うのか、プレゼンの始めに市場ターゲットを明示したほうが伝わりやすい。これは商品開発の大切なポイントなので、将来、皆さんが社会に出た際も、強く意識してほしい」とアドバイスもあり、学生にとっては貴重な体験となりました。
「あなたとつなぐギフト」を提案した学生たちは、「大妻女子大学の皆さんとのミーティングでは、なかなか意見がまとまらず、総意で形にするのが難しかったが、やり抜いた結果、最優秀賞につながってうれしい」「ほかの班とは異なり、商品を2種類準備したことが強みになった」「ヘアクリップとキーホルダーという2本立ての戦略が、ほかの班との差別化につながったと思う」「途中でキッチン用品にしようという話にもなったが、最終的にヘアクリップとキーホルダーを選んで良かった」と、自分たちの勝因を分析しつつ、喜びと感謝の思いを語りました。

そのほかの学生たちからも、プロジェクトを振り返って「自己解決せずに仲間を信じて頼る姿勢が、チームワークでは大切だと学んだ」「自分の意見を形にして伝える力を養えた」「自分の考え方の甘さや柔軟性の不足を認識すると同時に、やり遂げたことで自信がついた。今後の自分に良い影響を与える取り組みだった」と前向きな意見が寄せられました。
また、「ほかの人と連携する力、相互援助の力、統率する力がついたか」を問うアンケートでは、「力がついた」という回答が100%。非常に満足度の高い取り組みとなりました。
COMMENT
株式会社生活の木 マーケティング本部 ゼネラルマネージャー・重永創氏
豊島株式会社 執行役員・渡辺哲祥氏