英文学科4年 R.N
「やらない後悔をしたくない」日本文化を伝える挑戦へ
私が大きな挑戦として選んだのが、「JAPAN AMBASSADOR 2026」への参加でした。このプロジェクトは、日本の伝統文化やものづくり、高い技術力、日本人の精神性など、日本が世界に誇る「モノ・ヒト・コト」を国内外へ発信する大使を選出する大会です。2025年12月から2026年2月にかけて行われた「OKEIKO 」では、日本舞踊、スピーチ、マナー、ウォーキング、日本文化など100時間を超える学びに取り組みました。さまざまな分野で自分自身を磨きながら選考に挑み、その結果、「JAPANAMBASSADOR 2026」のファイナリスト10名の一人に選出されました。
しかし、応募を決めるまでには迷いもありました。当時は就職活動の時期と重なり、新しい挑戦に時間を使うことへの不安と自分の名前や顔を出して活動することへの怖さもありました。そんな時、背中を押してくれたのが、ドイツ語の授業で出会ったブラック先生の言葉でした。「We never know what the future holds.(未来に何が待っているかは誰にも分からない)」この言葉をきっかけに、応募を決意。「挑戦して失敗したとしても、挑戦した自分を誇れる気がしました。でも、挑戦しなかったら、きっと後悔すると思いました。また、海外への関心が強かったからこそ、日本文化について十分に説明できない自分にも気づきました。海外の友人から日本について質問された時に答えられないこともあり、まずは自分自身が日本について学びたいと思ったことも、大きなきっかけでした」


異なる価値観を持つ人と向き合い、成長した経験
OKEIKOで特に苦労したのは、年齢や国籍、職業、これまでの経験が異なる参加者との関係づくりでした。参加者は仲間であると同時に、選考を競う相手でもあります。これまで私は、人との関係づくりで大きく苦労した経験がほとんどありませんでした。振り返ってみると、同年代で同じ目的を持って進学した学生と関わることが多く、育ってきた環境は異なっても、コミュニケーションのズレが少なかったのだと思います。しかし今回は、年齢も国籍も職業も異なる人たちが集まっていました。「自分にとって当たり前」が相手にとって当たり前とは限らない。その違いが、これまで経験したことのない壁になりました。初めは「1つのチームとして、こうした方が良い」と言っても、なかなか周囲に伝わりませんでした。
そこで「なぜ今までと違うのか」を一人で振り返り、自分の伝え方や相手との距離の取り方を考えました。話し合いの中で急に意見をまとめたり、目標を共有したりするのではなく、まず相手を知ることから始めようと決めました。OKEIKOの合間に自分から話しかけ、趣味やこれまでの経験、活動への思いなど、たわいもない会話を重ねました。少しずつ相手の考え方や人柄が分かるようになると、こちらのことも理解してもらえるようになり、徐々に信頼関係が生まれていきました。その結果、参加者との距離が縮まり、よい雰囲気の中で活動を進められるようになりました。
また、このJAPAN AMBASSADORの長時間に及ぶOKEIKOやノンストップの撮影、見えないプレッシャーとの戦いは精神的負担も大きく大変でした。そしてこの挑戦を支えてくれたのは、友人たちでした。悩みや辛いことがあるたびに話を聞いてくれましたが、ただ「頑張って」と励ましてくれたわけではありません。泣きながら電話をし、時には厳しい言葉もくれました。友人たちの存在があったからこそ最後まで続けられることができました。

挑戦を通して得た自信と、人とのつながり
JAPAN AMBASSADORへの挑戦を通して、得たものは日本文化や礼儀作法の知識だけではありません。「一番大きかったのは自信です」大勢の観客や関係者の前で、自分の考えを発信する経験を重ねたことで、自分の言葉で思いを伝える力が身につきました。また、多くの人に支えられながら挑戦を乗り越えたことで、「困難な状況でも、自分なら前に進める」という自己信頼を得ることができました。
さらに、人との関わり方にも変化がありました。以前は、自分の考えを伝えれば相手に理解してもらえると思うこともありました。しかし、今回の経験を通して、一人ひとり異なる背景や価値観を持っていることを実感しました。活動が終わった現在でも、年上の参加者に就職活動について相談するなど、単なる「選考を共にした仲間」を超えた関係が続いています。
今後は、私が沢山の人からパワーをもらったように、私の経験したことや感じたことで、誰かの背中を押すきっかけを作りたいと考えています。実は小学生の時に全国ピアノ作曲コンクールでグランプリを受賞した経験があります。いつか自分の経験や感情を音楽という形で表現することにチャレンジしたいと考えており、大学生活では、嬉しかったことも苦しかったことも、その時感じた気持ちをスマートフォンのメモに書き溜めています。いつか自分の音楽で誰かの後押しできたらなと考えています。音楽以外でも自分の好奇心を大切にしながら新しい世界に飛び込み続けたいです。
※このページの掲載内容は、取材当時のものです
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