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実践人

たくさんの支えがあったからこそ駆け抜けられた、日本代表選手としての4年間。

このストーリーの3つのポイント

  • 挑戦したこと 日本代表選手として参加した女子世界フロアボール選手権大会2025
  • 挑戦して得たこと 一選手としての成長と、代表の中核選手としての成長
  • 次にチャレンジしたいこと 栄養士への挑戦。ゆくゆくは、アスリートを支える栄養士へ。

食生活科学科 健康栄養専攻 4年 H・H

アジア大会でゴールを決めたその瞬間、ようやく舞台に立てた気がした。

日本だと馴染みのない方も多いかもしれませんが、フロアボールというのはスウェーデン発祥の室内ホッケーのこと。スティックとプラスチック製のボールを使って6人対6人で得点を競い合うスポーツで、現地ではサッカーに次ぐほどの人気を誇っています。私がフロアボールを始めたのは3歳のころ。

兄姉が所属するクラブチームの練習に混ぜてもらったことがすべての始まりでした。そんな私が代表選手として初めて出場したのは、2023年度のアジア・オセアニア予選。出場選手が試合中にケガをしたこともあり、急遽、監督に「次、いくよ」と声をかけられたんです。正直、プレッシャーのあまり当時の記憶は曖昧なのですが、そのときはほとんどなにもできず、ただただ先輩たちに食らいついていくのに必死でした。転機となったのは、その次の試合で決めた1得点。相手のパスをカットし、そのままの勢いで放ったシュートが、ゴールキーパーの横をすり抜けていったんです。自分がゴールを決めたと知ったのは、先輩たちが駆け寄ってきたとき。もしかすると、このときが初めて代表選手になったことを実感した瞬間だったかもしれません。その後、日本代表の快進撃は続き、見事、アジア・オセアニア予選優勝。女子フロアボール世界選手権2023では歴代最高の世界9位という快挙を成し遂げました。

全力を出しても届かなかった。
でも、だからこそ見えてきたものがある。

日本代表が快挙を成し遂げてから2年後。代表選手として二度目となる、女子フロアボール世界選手権2025に出場することになりました。今大会の目標は、最低でも前大会と同等。最高でそれを上回る結果が期待されていました。しかし、前大会で歴代最高の記録を残した先輩たちの多くがすでに引退。代表未経験者が主体のメンバーでどのように強豪国と闘かうのか。自分がどんなプレーをすれば、前大会よりも得点にからめるのか。大学生としては最後のプレーということもあり、悔いを残さないよう、できる限りのすべてを出し尽くしました。しかし、結果はグループ予選2敗1分。なんとかプレーオフで勝利をもぎ取り、最終的に世界13位という結果を持ち帰ることになりました。やっぱり、歴代最高の記録を残したレジェンド選手たちの背中は遠かった。できることはやった。でも、届かなかった。今思えば、そんな大会だったように思います。ただ、挑戦したからこそ今の代表チームの現在地を正確につかむことができましたし、自分たちに足りないこと、もっと努力すべきことをより明確にすることができたのではないかと思います。

どんなかたちであれ
挑戦するからには、自分の最高を目指したい。

正直、代表選手を続けるかどうかはまだ決めていませんが、もしももう一度チャレンジするとしたら、今大会の反省点を活かして日本代表をさらに強くできるようなプレーをしていけたらと考えています。振り返れば「もっとメンバーと腹を割って話していたら」「もっとチームを引っ張れるような強気なプレーができていたら」と思うことはありますし、いつの日か、MVPを取れるような選手になりたいという気持ちもあります。ただ、私は大学4年生。もともと栄養士を目指して実践女子大学に入学したこともあり、まずは就職先の企業で一人前になることに専念したい。そして、次のステップである管理栄養士の資格を目指して仕事と勉強を両立していきたいと考えています。最終的な目標はアスリートの栄養管理などを行う栄養士になることですが、非常に専門性が高い職種でもあるため、簡単な道のりではないだろうなという覚悟はしています。ですが、選手として高みを目指してきたように、社会人になったとしても、挑戦するからには自分にとっての最高到達点を目指したいんです。そのためにも、まずは社会人としての新たな挑戦に本気で臨む。それが私の次の目標です。

Message from 実践人

  • 食生活科学科 健康栄養専攻 4年 H・H

    みなさんは、大学生活でやりたいことはありますか。学業だったり、スポーツだったり、音楽だったり、アルバイトだったり。人によってさまざまだとは思いますが、どんなことであれ、まずは全力で挑戦してほしいと思っています。ですがひとつだけ、みなさんに忘れてほしくないことがあります。それは感謝の気持ち。学業に、スポーツに、アルバイト。私自身、すべてを両立させるのは大変だったのですが、たくさんの方が私の背中を支えてくれたおかげで、4年間を駆け抜けることができました。「遠征費の足しになれば」と、奨学金の存在を紹介してくれた先生。「大会中は授業を休むことになるだろうから」と、自ら公欠の手続きをしてくれた教授。「頑張ったね」「お疲れ様!」と、帰国後の私を温かく迎えてくれた友人たち。そしてなにより、私のそばで支え続けてくれた家族の存在。もし、まわりの方々の応援がなかったら、この4年間を駆け抜けることはできなかったかもしれません。みなさんもやりたいことがあるのであれば、全力で挑戦してください。全力で楽しんでください。全力で成長してください。でも、そのチャレンジができるのは、いつだってまわりの人のおかげ。みなさんがどんなときも感謝の気持ちを忘れないことを心から願っています。